ヘッドウェイギターズ各製品の型式について紹介いたします。

*2019年1月完成品より順次対応してまいります。
*ヘッドウェイATBシリーズ、STDシリーズが対象となります。


ヘッドウェイギター製品各機種には製品型式が当てられており、通常はこれを「ギターの名前」としてご案内しています。
型式の割当てに一定の名付けルールを設けることで、型式だけである程度の仕様や楽器の特徴を知ることができ、エンドユーザーの方にとってもヘッドウェイギター探しがよりスムーズになります。
ぜひ以下のルールをご確認いただき、ギター選びの参考にして頂ければと思います。

アウトライン

ヘッドウェイギターの型式は以下のようなアルファベットと数字で出来上がっています。


HOM-115 D,A,S/ATB

この型式をいくつかのブロックに分けて説明を進めます。


一部の特別モデルでは型式の冒頭に特別な文字が入る場合があります。
ヘッドウェイが2009年より継続的に発売している「イヤーモデル」では年号が入れられます。型式を修飾するものであり、特別モデルならではの文字が入ります。

ヘッドウェイイヤーモデル特集ページはこちら



ボディシェイプ(及び基本的な構造)
ほとんどの製品では、型式冒頭のアルファベット2〜3文字でボディシェイプと基本的なギターの構造を示します。

頭文字のHは「Headway」を示しており、そこに続くD、F、OM、J、N、といったアルファベットは伝統的なギターの形を連想させる文字を当てています。
多くのユーザーの方が持っている「一般的なアコースティックギターの形」を、そのギターのベースとして定義します。

型式上の表記 ボディシェイプおよび構造
HD 644または645mmスケール、ドレッドノートタイプ
HF 628mmスケール、オーディトリアム
HOM 644または645mmスケール、オーケストラモデル
HJ 628mmスケール、ジャンボタイプ
HC 644または645mmスケール、OMカッタウェイモデル
HDC 644または645mmスケール、Dカッタウェイモデル
HN 628mmスケール、ニューヨーカーモデル

 



2番目のブロックではギター自体の大きな特徴を示す文字が入ります。
桜を使用したギターの場合は「HD-SAKURA」のようにどなたでも理解できるものから、「HD-115」のようにヘッドウェイの固有名詞的な数字を当てる場合もあります。年号が「'19」といった形で入れられたりします。文字数に厳密な制限はなく、ギターの大きな方向性を示す言葉が入ります。



中盤のブロックで製品の細かな仕様を示します。
3−1
「D」という文字が入っている場合、それは「Deep Body」、深胴ボディであることを示します。2019年に発売を開始した「HOM-115 D,A,S/ATB」ほか現行のHOMモデルでは従来の胴厚からHDモデル同様の厚みのある胴に構造を改善することで、それまでHFやHOMモデルで少し弱かった低音域が豊かになりサウンド面で大きなアドバンテージとなります。

リンク:深胴ボディについて詳しくはこちら

3−2
このブロックでXブレイシングの位置を示します。
ヘッドウェイのギター作りではサウンドメイキングの手法の一つとして、Xブレイシングの交差位置を調整します。このアルファベットからギターサウンドの傾向を知ることが出来ます。

型式上の表記 ブレイシングのタイプ
F フォワードシフトXブレイシング
SF セミフォワードシフトXブレイシング
N ノーマルXブレイシング
SR セミリアシフトXブレイシング
A アドバンスドリアシフトXブレイシング

ARS(アドバンスドリアシフト)ブレイシングについて詳しくはこちら

3−3
このブロックでブレイシングのスキャロップの有無を示します。
アコースティックギターの内部にはブレイシング(力木)が貼ってありますが、ブレイシングをスキャロップすることで、より表板を振動しやすくすることが出来ます。またスキャロップをしない場合、サウンド面では倍音の少なめなストレートな音になります。

中盤ブロックでは特に仕様の詳細を示しますが、それぞれの項目は単純な組み合わせではなく、ギターづくりの方針に従って決まります。*例えばARSブレイシングの場合は構造上スキャロップブレイシングであることがほとんどです。



最終ブロックでシリーズを示します。
 

型式上の表記 シリーズ名
/ATB 飛鳥チームビルドシリーズ
/STD スタンダードシリーズ

2019年2月現在、ATBシリーズとSTDシリーズについてこのルールが適用されています。

ヘッドウェイギターをご検討の際は上記型式ルールもご参考いただきながら、ギター選びにお役立てください。